For Patients
患者様へ ― 私たちの診療と大切にしていること
私たちの診療について
川崎医科大学泌尿科学教室では、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供するため、最新の技術と専門知識を活かした診療を行っています。腎臓・尿管・膀胱・尿道・前立腺・副腎・精巣などの尿路・後腹膜臓器の泌尿器科疾患全般に幅広く対応しています。
私たちが特に力を入れているのは、「がんをしっかり治しながら、臓器や機能をできる限り残す治療」です。
ただ治すだけでなく、治療後もその人らしい生活が続けられることを大切にしています。
治療にあたっては、患者さんの体力や生活スタイル、そして「どう生きたいか」というお気持ちに丁寧に寄り添いながら、一人ひとりにとって最もふさわしい治療方針をご提案しています。
診療は、岡山県内の特定機能病院である川崎医科大学附属病院（倉敷市）と総合医療センター（岡山市）の2つの病院で実施。高度な手術から、地域に根ざした診療まで、幅広い医療ニーズに対応できる体制を整えています。
まずは安心してご相談ください。
泌尿器科の低侵襲・内視鏡手術への取り組み
川崎医科大学泌尿科学教室では、がんや結石などの治療において、患者さんの身体への負担をできるだけ抑えることを重視しています。そのため、ロボット支援下腹腔鏡手術や内視鏡手術術といった、身体にやさしい低侵襲な医療技術を積極的に導入しています。
膀胱がん・前立腺がん・腎腫瘍・尿路結石など、さまざまな疾患に対応しており、患者さんの体力やライフスタイルに合わせた、最適な治療方針をご提案します。
また、臓器や機能を可能な限り残す臓器温存療法にも注力しており、詳しくは下記の専用ページでご紹介しています。
臓器温存療法についてはこちら →ロボット支援手術で、体にやさしく正確な治療を
泌尿器がんなどの治療では、身体への負担をできるだけ抑えながら、精密な手術を行うことが求められます。 当科では、最新の手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いたロボット支援下腹腔鏡手術を積極的に導入しています。
ロボット支援下腹腔鏡手術の特長（術後のメリット）
- ・傷が小さい
- ・出血が少ない
- ・術後の痛みが軽減
- ・回復が早く、早期の社会復帰が期待できる
腹腔鏡手術は広く行われている低侵襲手術のひとつですが、ロボット支援下腹腔鏡手術はさらに高精度な操作性が加わった治療法です。
当科では、ロボット支援下腹腔鏡手術の経験が豊富な医師がチームで対応し、安全かつ質の高い医療を提供しています。
どんなときに選ばれる？ 代表的な適用例
前立腺がん ― 生活機能を守る精密手術
前立腺がんの治療では、排尿や性機能といった生活に直結する機能を守ることが重要です。
ロボット支援下腹腔鏡手術では、骨盤内の神経や血管の走行を立体視しながら高精度で操作できるため、がんの確実な切除と、排尿や性機能など生活に関わる機能の温存に適した手術法といえます。
ただし、機能の維持には個人差があり、がんの広がりや手術時の神経温存の可否によって結果は異なります。
当科では、患者さん一人ひとりの状態や希望を丁寧にうかがいながら、最適な術式をご提案しています。
腎部分切除術 ― 腎機能の温存を目指して
腎臓の腫瘍には、がんの部分だけを切除することで治療が可能なケースがあります。
従来は腫瘍のできた腎臓をすべて全摘する腎摘除術が施行されていましたが、本術式により腎臓を摘出せずに済むことで、尿を作る機能などを担う腎機能の維持につながります。
これにより将来にわたって腎不全、心不全などの病気のリスクを下げることが可能となります。
手術前にはCTなどの画像をもとに、腫瘍の位置や血管走行を詳細に評価し、機能温存と安全性の両立をめざして最適な術式をご提案しています。
体にやさしい、切らずに行う内視鏡治療
川崎医科大学泌尿器科学教室では、体に負担の少ない内視鏡手術を積極的に行っています。
お腹や背中を切らずに処置を行うため、患者さんの体への負担が非常に軽く、安全性の高い治療が可能となっています 。
内視鏡手術の主なメリット
- ・お腹を切らずに治療ができる
- ・痛みや出血が少なく、体への負担が軽い
- ・多くの場合、日帰りまたは短期入院で治療が可能
- ・回復が早く、仕事や日常生活への早期復帰が期待できる
尿路結石の場合の手術は？
尿路結石のうち手術が必要な場合、TUL（経尿道的尿管結石破砕術）という内視鏡手術を行っています。
この方法では、尿道から挿入した細い内視鏡を通じ、レーザーを用いて結石を細かく砕き、体外に取り除きます。
当院ではこの分野に熟練した医師が担当し、最新鋭の高出力レーザー機器を用いた質の高い手術を提供しています。
術後は、再発予防のための定期的なフォローアップも丁寧に行い、安心して治療を継続していただける体制を整えています。
結石の症状でお困りの方、手術に不安をお持ちの方も、どうぞお気軽にご相談ください。
納得して選べる医療を
Organ Preservation
がんに対する臓器温存治療への取り組み
がんの手術が必要と言われたとき、
「本当に臓器を全部取らなければならないの？」「ほかに選択肢はないのかな」と
不安に感じる方も多いと思います。
当科では、膀胱がん、腎盂・前立腺がん、尿管癌に対して、
できるだけ臓器や機能を残す“臓器温存治療”にも力を入れています。
Medical Treatment
附属病院と
医療センターでの診療
川崎医科大学泌尿科学教室では、岡山県内にある特定機能病院である附属病院（倉敷市）と総合医療センター（岡山市）の2病院で診療を行っています。
がんに対する高度な手術や専門治療から、排尿障害や尿路結石など日常的な泌尿器の悩みまで、 それぞれの施設の特徴を活かし、専門性と身近さを両立した診療体制を整えています。
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