代表的疾患と治療法

尿路結石

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尿路結石

尿路結石は、腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に形成される固体の結晶や石のことを指します。これらの結石は、尿中のミネラルや化学物質が結晶化することで形成され、最終的には激しい痛みや尿路感染などの症状を引き起こすことがあります。

尿路結石の原因

尿路結石ができる原因にはさまざまな要因が関与しています。主なものは以下の通りです。

・脱水症状
水分が不足すると尿が濃縮され、結石が形成されやすくなります。
・食生活
高脂肪・高タンパク食、塩分過多、シュウ酸を多く含む食材(ほうれん草やナッツなど)を多く摂取することがリスク要因になります。
・遺伝的要因
家族に尿路結石がある場合、発症リスクが高くなります。
・代謝異常
例えば、高尿酸血症や低カルシウム血症などの代謝異常が結石の形成を促進することがあります。

尿路結石の症状

尿路結石の症状は、結石の大きさや位置によって異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。

・激しい背部痛や側腹部痛
結石が尿路を閉塞することで尿路が拡張し、突然の強い痛みを引き起こすことがあります。
・血尿
尿に血が混じることがあり、赤色や茶色に見えることがあります。
・頻尿や排尿時の痛み
結石が膀胱に近づくと、頻尿や排尿時に痛みを感じることがあります。
・吐き気や嘔吐
痛みが激しい場合、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

治療方法

尿路結石の治療方法は、結石の大きさや位置、症状の程度によって異なります。一般的な治療方法は以下の通りです。

1. 自然排石

小さい結石は、十分な水分摂取と痛み止めの薬を使って自然に排出されることがあります。5mm未満の結石で約60%、5-10mmの結石で約40%が自然排石を期待できるとされています。

2. 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)

結石が排出できない場合、体外から衝撃波を使って結石を細かく砕く治療法です。当院では現在行っていないため、適応があり希望される方は近隣の医療機関へご紹介させていただきます。

3. 手術

大きい結石や長期にわたって同じ位置に存在する結石、腎結石などはESWLでの排石が難しく、内視鏡的に結石を取り出す手術が行われます。また近年では通常の結石に対しても行われ、本邦では2015年にESWLの治療件数を抜き、現在最も行われている治療法となりました。

経尿道的尿管砕石術(TUL)

尿道からカメラを挿入し、結石を直接観察しながらレーザーで砕石します。砕石片はバスケットなどで回収します。

経皮的腎砕石術(PNL)

背中から腎臓にカメラを挿入し、結石を直接観察しながらレーザーで砕石し回収します。TULと比較し侵襲が大きいですが、大きな結石の治療に適しています。

Endoscopic Combined IntraRenal Surgery(ECIRS)

TULとPNLを組み合わせた手術です。巨大な結石や多数の腎結石を認める場合に行います。特に安全面においてPNLより優れています。

当科での診療

当科では結石治療においてオピニオンリーダーである八戸平和病院が関連施設にあり、八戸平和病院で術者として約200例研修を積んだ医師が川崎医科大学附属病院、川崎医科大学総合医療センターそれぞれに在籍し診療を行なっております。
治療の必要性を含め、適切な提案をさせていただきますので是非ご相談ください。

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